EC・ネットサービスの運用効果を改善する方法
レッスン 2/3 5分
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ECなどのオンラインサービスでLINE公式アカウントの運用効果を上げていくためには、何をすればいいですか?
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購買やECサイトへの遷移を促すため、メッセージ配信とリッチメニューの効果検証と改善を繰り返していきましょう。
LINE公式アカウント経由の売上やECサイトへの誘導効果を高めるため、配信したメッセージや設置したリッチメニューの効果を検証・改善していく方法を紹介します。
メッセージ配信やリッチメニューなどの効果を分析する
LINE公式アカウントでは管理画面の「分析」から、メッセージの内容やクリエイティブ、配信する時間や曜日によって開封率やクリック率にどの程度の差異があるか、リッチメニューの中でもどんな訴求内容のクリック率が高いのかなどを確認することができます。
▼分析の詳細はこちら
https://campus.line.biz/line-official-account/courses/analytics/lessons/oa-3-6-1
メッセージ配信の改善ポイント
具体的に開封率とクリック率の改善方法を紹介します。
※紹介する改善ポイントはあくまでも一例であり、効果を保証する内容ではありません。
開封率を改善する
メッセージ配信を行う際、プッシュ通知やトークリストにおいて表示されるテキスト(タイトル)は、ユーザーの興味を引くような内容を検討しましょう。
クリック率を改善する
ECサービスでキャンペーン訴求を行う際はメッセージの見せ方に工夫が必要です。リッチメッセージでセール情報だけを配信するより、カードタイプメッセージを活用して実際の対象商品を複数見せることで、クリック率の向上が期待できます。
また、クリエイティブは視認性を確保することを意識し、メインの訴求内容は文字サイズを大きくするなど、目に留まりやすくする工夫も重要です。
リッチメニューの改善ポイント
リッチメニューの改善には設置する内容(コンテンツ)やクリエイティブ、分割数など複数の検証項目があります。分析画面の数値を確認しながら、より反応に優れた活用方法を検証しましょう。
クリック傾向から考えるリッチメニューのコンテンツ配置例
目的によって配置を変えることも効果を改善する方法の一つです。日本人は右利きの人が多いという背景もあり、リッチメニューも右側に配置したクリエイティブのCTRが高い傾向にあります。強化したい導線がある場合、該当の訴求を右側に配置することでCTRを改善できる可能性があります。
POINT:ブロックが増えてしまった場合
定期的にメッセージ配信を行っていると、段々と増えていくブロックを気にする人がいるかもしれません。しかし、そもそもブロックの中にも、運用によって回避できるもの、回避できないものがあります。
回避できそうなものだけ注力し、顧客となる可能性が薄いユーザーにブロックされることは気にせず、自社やサービスに興味を持ってくれている友だちを大事にしましょう。
また、メッセージ配信はプランごとに無料通数の上限があります。そのため、ブロックは可能性の薄いユーザーへ配信する必要がなくなるというメリットもあります。興味があればブロックを解除して戻ってくるユーザーもいるため、必要以上に意識せず、配信を続けることが大切です。
メッセージ配信の高度活用
LINE公式アカウントでは、メッセージ配信の高度活用方法として、以下の機能を利用することができます。
- A/Bテスト
- LINE Tag
- オーディエンス
▼「A/Bテスト」と「LINE Tag」については以下のレッスンで紹介しているので、下記よりご確認ください。
https://campus.line.biz/line-official-account/courses/analytics/lessons/oa-3-6-1
オーディエンスを活用したメッセージ配信
オーディエンス機能とは、特定の条件を指定したユーザーデータのグループを管理画面にアップロードし、そのグループだけにメッセージが配信できる機能です。2023年10月現在、9種類のオーディエンスに対応していますが、一部抜粋して紹介します。
メッセージインプレッション/メッセージクリック
- 過去特定の商品案内メッセージをクリックしたユーザーへ同シリーズの案内メッセージを配信
友だち追加経路オーディエンス
- スタンプ経由で友だち追加したユーザーへクーポンを配信
ユーザーIDアップロード
- CV済のユーザーを除外し、未購入ユーザーだけにメッセージを配信
▼オーディエンスの詳細や設定方法などについては、以下のマニュアルをご覧ください。
https://www.lycbiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/messages-audience/
オーディエンスの活用例
- 自社サイトにLINE Tagを設置し、カートページや購入完了ページのトラッキング情報を取得
- 取得した情報を基に作成したオーディエンスデータを、LINE公式アカウントの管理画面にアップロード
- オーディエンスごとに配信内容を出し分けることで、CVRやLTVの向上を目指す
LINEのトークルーム内での行動だけではなく、自社ECサイトなどでの行動履歴に基づく配信によって効果の最大化が期待できます。
- 既存会員、購入済など、任意に抽出した自社で保有するデータ(ユーザーID)を整備
- データごとにオーディエンスを作成し、LINE公式アカウントの管理画面にアップロード
- オーディエンスごとに配信内容を出し分けることで、LTVの向上や新規ユーザーの増加を目指す
自社で保有している解像度が高いユーザーデータが活用できるため、配信の効率化に期待できます。また、複数のユーザーIDを組み合わせることで、それぞれ指定や除外などで細かなセグメントを設定することができます。
メッセージ配信の頻度と方法
メッセージ配信の効果検証に当たって、配信母数の担保は重要な要素の一つです。LINE公式アカウントは絞り込み配信やオーディエンスの活用など、通数を制限しながら効果を最大化する配信も可能ですが、条件を加え過ぎると配信母数はどんどん少なくなり、最終的な結果数値も下がっていくのが一般的です。
また、メッセージが長期間にわたって届かないユーザーが出てきてしまうと、LINE公式アカウントを友だち追加したことすら忘れられてしまいます。久しぶりに届いた際に必要ないと判断され、ブロックされてしまう可能性も高まるため、時には一斉配信も必要だと考えられます。
友だちがLINE公式アカウントに求める配信頻度
事実、ユーザーに対してLINE公式アカウントに関するアンケートを実施したところ、性年代問わず、「1週間に1~3回程度の配信が適切」と回答するユーザーが最も多い結果となりました。月に4通以上のメッセージを配信できていない場合、配信数を増やしてみましょう。
POINT:リマインド配信の活用
月に4回も配信するような内容が考えられないといった場合、リマインド配信を試してみましょう。リマインド配信とは、一度配信した内容を思い出させる(リマインド)ことを目的とした配信手法です。
また、リマインド配信を実施する際は、以下の3パターンで訴求コンテンツを活用します。まずはキャンペーンなどの「開始案内」、セールの対象商品追加などの「更新通知」、終了○日前などの「終了リマインド」のようにメッセージを配信するイメージです。